公明党 参議院議員/全国比例区 塩田ひろあき

活動報告

フリーランスが安心して働ける環境を/内閣委員会

2023年04月27日

第211回国会 参議院 内閣委員会 令和5年4月27日

○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
今も、今日午前中、様々な議論があったとおり、フリーランスについては様々な課題があると私も思っております。特にこの三年間については、コロナの影響もありまして、様々な働き方の中でも課題が出てきていると思っておりますし、またトラブルについても様々あると、このようにも感じております。
そういう中で、やはりフリーランスが安心して働ける、こういう環境をしっかりつくっていくことがこの本法律案にとって非常に大事な役割であると、このように思っておりますので、まず総論的な角度から質問を、まず確認の意味を込めてさせていただきたいと思います。


まず、三点確認いたしますけれども、政府として新たに本法案を提出する背景として、フリーランスの実態を調査、把握をして様々課題を整理した上で、その課題の解決に向けた本法案の検討、そして提出に至ったわけでありますけれども、そもそも経済産業省とか厚生労働省ではなくて内閣官房が中心となって進めてきた理由がまず何なのかということが一つ。
そして二点目に、フリーランスの業種、業態は多岐にわたって、関係者もそれだけ多いわけでありますけれども、本法案の検討過程において、内閣官房は関係者からの意見聴取などについてどこまで幅広く聞いてきたのかということが二点目でございます。
三点目に、なぜ昨年の臨時国会で提出を見送って、今回、フリーランスという呼称をあえて用いずに特定受託事業者等と定義した上で提出することに至ったのか、これは大事な確認であると思っております。
後藤大臣に御答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(後藤茂之君) 働き方の多様化が進む中で、フリーランスの環境整備は複数省庁が関係する重要政策であることから、これまで内閣官房を中心に関係省庁と連携をしてフリーランスの実態を一元的に把握、整理するための調査を実施し、政策の方向性について検討を進めてまいりました。そういう関係で、今回、内閣官房ということで、この法案を中心となって作ってまいりました。
また、御審議いただいている法律案につきましては、政府が実施したフリーランスに係る実態調査に加えまして、日本商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会といった中小企業団体を含みますフリーランスに業務を発注する経済団体、フリーランス関連団体、労働団体といった様々な関係者との意見交換の結果、また、それに加えまして、フリーランス・トラブル一一〇番、これには一万件以上の相談が寄せられておりまして、そうした相談内容、様々な立場の皆様からいただいた多様な意見をしっかりと踏まえた上で立案をしたものと考えております。

また、本法案は個人で業務を行い事業者から業務委託を受けるフリーランスを保護対象とするものでありまして、その趣旨が明確になるように、法律上の保護対象の呼称をフリーランスとするのではなくて特定受託事業者ということにいたしました。フリーランスということになりますと、非常に幅広い個人で仕事をされている方が入るということにもなりますので、特定受託事業者ということで、明確な定義、範囲を確定した上で今回の法律改正ということにいたしました。

○塩田博昭君 今、後藤大臣からも御答弁いただいたとおり、本法案の検討過程においては、内閣官房新しい資本主義実現本部事務局が総合調整、取りまとめを行ってきたわけでございますけれども、法案の成立後は、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省の三省庁が運用や執行を担うようになるのか。その場合、内閣官房はどのように関係省庁と関わるのか。そして、フリーランスの取引の適正化に向けた政府の取組は、行政の縦割りに陥らないようにするということがやはり重要だと、このように思っています。内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省というこの各省庁がどのような体制で政府内の総合調整を行うようになるのか、まず教えていただきたいと思います。

そして、その上で、この法律案の執行によって岸田総理が打ち出した新しい資本主義の実現とどう関わってくるのか。ここがやはり重要だと私は思っておりますので、後藤大臣、具体的に分かりやすく御答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(後藤茂之君) 本法案の執行につきましては、所管省庁である公正取引委員会、中小企業庁及び厚生労働省で行うということになります。執行に際しては、縦割りによる弊害を生じることがないように、これは地方組織も含めて省庁間の連携を高めて、指導や勧告などを適切に行えるように十分な体制を整備していく、連携を深めていく必要があるというふうに思います。
また、本法案を実効的なものとするためには、法案の内容、趣旨について、発注事業者、フリーランス双方への周知を政府一体となって行っていく必要があります。このため、本法案の施行に向けて、法案成立後、施行に向けて、内閣官房中心となって業所管省庁とも連携して、各業界団体を通じた周知など、様々な方向で周知に取り組んでいきたいというふうに思っています。

なお、今、塩田先生からお尋ねとなりました新しい資本主義ということでございますけれども、本法は、フリーランスの取引の適正化を図りつつ、多様な人材や意欲ある個人がその能力を最大限生かして働くこと、また、しっかりと労働者として、労働者としてというか、働く者としてしっかりと収入を得ていけるような、そういう社会をつくっていく、また、ひいては生産性の向上に資するものであるというふうにも考えまして、これは新しい資本主義のまさに実現を加速させる一つの施策であるというふうに位置付けております。

○塩田博昭君 次に、本法案と下請法との関係でございますが、資本金一千万円超の法人の事業者からフリーランスへの業務委託の場合、下請法の対象となる可能性があり、その上で、さらに、本法案の第二章の取引適正化に関する規制の対象にもなり得るんだというふうに思います。
本会議の答弁では、両法律の趣旨、目的は必ずしも一致するものではないことから適用関係の整理規定を置いていないと、こういう答弁でございました。法律的な表現の仕方の違いこそあれ、取引適正化や受注者の保護という意味においては、下請法と本法案の第二章は同様の目的と言えるのではないかと、このように思うんですね。

当事者にとっての分かりやすさを優先すれば、適用関係の整理規定を置く選択肢もあったように思うんです。適用関係の整理規定を置く場合、どのような問題があると考えられるのかということが一つ。
そしてまた、本会議では、本法案と下請法の二つの法律を適用し得る場合、公正取引委員会等が個々の事案に応じてどちらの法律を適用するのか個別に判断することを想定している、こういう旨の答弁をされているんですね。つまり、下請法と本法案の双方の適用対象となる取引の場合でも、実務上、解釈としてどちらかの法律のみが適用されるようになるのか。
また、適用関係の考え方は今後ガイドライン等で示されると先日の内閣委員会でも答弁がありました。しかし、フリーランスや発注側の事業者にとって、業務委託を行おうとする際に、その都度どちらの法律が適用されるのかを確認する必要があるとすれば、やはり手間が掛かると、こう思うんですね。円滑な取引を阻害しないような方策を施行までに御検討いただければと思いますけれども、これは政府参考人にお伺いしたいと思います。

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
三点お尋ねございました。
まず一点目でございますけれども、下請代金法の方ですが、下請取引の公正化と下請事業者の利益の保護を目的とするものでございます。一方、本法案でありますけれども、従業員を使用せず一人の個人として業務委託を受けるフリーランスの特性に着目して、フリーランスに係る取引の適正化や就業環境の整備を目的とするものでございます。このように、下請代金法と本法案の趣旨、目的は必ずしも一致するものではないということで、本法案では適用関係の整理規定を置かないということにしております。
また、仮に適用関係の整理規定を置いて一方の法律のみを適用することとした場合には、いろいろ問題が出てくると考えております。例えば、フリーランスとの取引が含まれているものはもうこの法案を適用するというルールを決めてしまうといった場合ですけれども、そうしますと、取引相手に下請法上の下請事業者が含まれる場合、そういった行為も問題となっているというケースがあり得るわけですけれども、そういったケースの場合に、行政庁として一括して、例えばその下請代金法の方で一括して調査や勧告等の措置を行うことができなくなってしまうという懸念もございます。

したがって、発注事業者の一つの行為について本法案と下請代金法の二つの法律を適用し得る場合には、運用において、個々の事案に応じて公正取引委員会等においてどちらの法律を適用するか個別に判断することを想定をしております。ただ、この二つの法律で重ねて指導等を行うことは予定をしていないところでございます。
それから、取引当事者において、二つの法律の適用関係について、その確認に不要な手間が掛かることは望ましくないというのは先生御指摘のとおりでございます。二つの法律の適用関係については、施行までの間にガイドライン等により明確化するとともに、発注事業者、それから受注事業者双方に分かりやすいものとなるように、周知において工夫をしていきたいというふうに考えております。

○塩田博昭君 今御答弁あったとおり、できる限り、やはり双方にとって分かりやすい形を今後しっかり検討してもらいたいと思います。
次に、偽装フリーランスに関して、先ほども広瀬委員からも御質問がございましたけれども、私からも本法案と労働関係法令の適用関係について確認をしたいと思います。
雇用契約を締結しているか否かにかかわらず、実態上、労働基準法上の労働者に該当する場合は労働関係法令の適用対象として保護されるということでありますけれども、しかし、労働基準法上の労働者性が認められていながら業務委託契約などに基づき働かせる偽装フリーランスの問題がいろんなところでも指摘をされているところでございます。

働き方は社員と同じであるのにフリーランスとして扱われて労働基準法などで守ってもらえない、こういう方々がやはり問題になっているわけで、よく指摘をされていますけれども、軽貨物であるとか文化芸術、放送、出版、専門学校、スクール、旅行業界などの業界においてこの偽装フリーランスが多く見られると、こういう指摘もございます。
そういう中で、本法案は、その偽装フリーランスと言われる問題の解決について本法案がどのように対応できるのかということ、ガイドラインでできるだけ具体的な考え方を明らかにしておく必要があると、このように思います。
そして、特に、偽装ということに気付かないまま働き続けるフリーランスに対する周知をどうするのか、さらに、発注者側に対しても、確信的にやっている人も中にはいるのかもしれませんけれども、今後は偽装が認められないということをどのように徹底するのかについてお伺いしたいと思います。

○政府参考人(宮本悦子君) お答え申し上げます。
労働基準法上の労働者に該当するかどうかは、事業に使用される者であるか否か、また、その対償として賃金が支払われるか否かについて、形式的な契約の形にかかわらず、実態を勘案して総合的に判断しており、令和三年三月に策定しましたフリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインにおいてこうした判断基準の枠組みをお示しし、周知を図ってきたところでございます。実質的に労働基準法上の労働者と判断される場合には、労働基準関係法令が適用され、本法案は適用されないところでございます。
引き続き、労働基準監督署におきまして的確な判断が行われますよう、厚生労働省において適切に対応してまいりたいと考えております。

また、契約当事者間で法律の適用についての認識にそごが生じることや、実態は労働者であるのに労働基準関係法令の適用が受けられない、こういったことがないように、労働者の判断基準などにつきまして、関係省庁のウェブサイトへの掲載、関係団体を通じた周知等によりまして、発注事業者、フリーランスの双方に分かりやすく周知し、適切な法の適用が徹底されるよう取り組んでまいりたいと考えてございます。

○塩田博昭君 今最後に言われた、双方にやはりしっかり徹底をしていただく、周知をしていただくことがやはり大事でございますので、是非これは努力していただきたいと思っています。
そして、続いて、条文など細かい点について何点か確認をさせていただきたいと思っています。
特定受託事業者、要するにフリーランス及び特定業務委託事業者、発注者の定義における従業員についてお伺いをしたいと思います。
これは、四月五日に衆議院の内閣委員会で我が党の國重議員も質問した論点なんですけれども、私からも再度確認をしておきたいと、このように思います。

衆議院側での答弁は、仮に受注事業者が他者を雇用した場合であっても、短時間、短期間のような一時的な雇用であるなど組織としての実態があると言えない場合には従業員に含まれないものと整理をしていると。具体的には、雇用保険対象者の範囲を参考に、週労働二十時間以上かつ三十一日以上の雇用が見込まれる者を雇用した場合には本法案の従業員とすることを想定しておりますと、こういう答弁でございました。これはとても重要な解釈だと、もうこのように思いますけれども、なぜこの従業員の定義や解釈について本法律案に明記されていないのかということが一つ。
そして、本法案では、概要に注釈として、従業員には短時間、短期間等の一時的に雇用される者は含まないと、これが記載されているだけなんですね。

そしてまた、先日の内閣委員会において、フリーランスである特定受託事業者が従業員を雇用していないことを発注事業者が業務委託を行う際にメール等負担の掛からない方法で確認すると答弁がありました。
つまり、フリーランスに業務を委託しようとする事業者は、業務委託の都度に何らかの形で相手方フリーランスの従業員の有無を確認しないといけないということなのか。もし、発注事業者があらかじめ確認しておらず、実は従業員を雇用していたことが後から分かったような場合、本法律案の適用はどうなるのかということ。
さらに、業務を委託した時点で特定受託事業者に従業員がいなくても、その後、従業員を雇用する場合もある、これが想定されると思うんですね。先日の委員会では、そのような場合には本法案が適用されないと答弁がありましたけれども、業務委託の途中で適用の有無が変わるようでは本運用の安定性に欠けるおそれはないのかと、こう思うんです。
この三点について、政府参考人にお伺いしたいと思います。

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
議員御指摘のとおり、本法案の従業員でございますけれども、雇用保険対象者の範囲を参考に、週労働二十時間以上かつ三十一日以上の雇用が見込まれる者を雇用した場合には本法案の従業員とするということを想定しております。
このような従業員の考え方でございますけれども、フリーランスは業務遂行の態様が多種多様で容易に変動し得るため、従業員の内容について、法律案の中で日数や時間などの定量的な定義を一旦置いてしまいますと、実態を踏まえた柔軟な解釈の変更あるいは適用が困難になるというふうに考えられるというのが一点。それから、既存の中小企業法制等でも、従業員の定義、内容は法律で規定せずにガイドライン等で詳細を定めるという立て付けが採用されているということ。こういったことから、本法案で明記することはしなかったというものでございます。

それから、本法案では、発注事業者が業務委託をする時点のみならず、問題行為のあった時点の、これら二つの時点で受注者たるフリーランスが従業員を使用していない場合にのみ、従業員を使用しないものというふうにされるところでございます。
他方で、取引の安定に配慮しつつ、フリーランス及び発注事業者の双方にとって明確な時点で確認がなされる必要があるということから、取引先であるフリーランスが従業員を使用しているか否かの確認については、発注事業者においてフリーランスに対して業務委託を行う時点で行っていただくことを想定しております。具体的には、電子メール等での確認など、取引慣行上過度な負担とならず、立証等を容易になし得る方法で入手した情報で従業員の有無を判断すれば足りるとする運用を想定しております。

なお、本法案は、特定受託事業者に該当するか否かを従業員の有無という客観的な基準をもって判断することとしていることから、発注事業者による確認の有無にかかわらず、従業員を雇用しているフリーランスには本法案は適用されないということになります。それから、業務委託をする時点で受注者たるフリーランスが従業員を使用していない場合であっても、業務委託の途中で従業員を使用する場合には特定受託事業者には該当しないということになり、本法案は適用されないこととなります。

そういった形で本法案の適用対象から外れたフリーランスについてですけれども、行政庁としては、発注事業者による違反行為を認定できないことになりますので、本法案の規定に基づく勧告を行うことはできないわけですけれども、必要に応じて指導、助言を行うことも想定していきたいと思っております。
事業者における予見可能性でありますとか、御指摘のありました法運用の安定性にも配慮しながら、本法案を適切に執行してまいりたいというふうに考えております。

○塩田博昭君 今御答弁いただいた内容は、非常に分かりにくいところもやっぱりあるんですね。できる限りそういうことについても分かりやすく周知していただく、これはやはり大事であると、このように思っています。
そして、従業員の定義に関連してもう一つ確認をしたいと思います。
フリーランスの中には、従業員を雇用せず、一時的に例えば派遣社員を受け入れている場合もあるかと思うんですね。この場合、従業員にこれが当たるのか。また、同時期に依頼が重なって急に忙しくなったり、出産、育児などの家庭の事情によって仕事の納期を守るためにやむを得ず他のフリーランスに業務を再委託する、こういう場合などもあるのではないかと考えられるんですね。そのような場合でも従業員を雇用していないフリーランスということに該当するのか。また、本法案の保護対象となるため、本当は必要なのに従業員を雇用することや事業を組織化することを避けるようなことが生じる懸念がないのか。この点についても政府参考人の見解をお伺いしたいと思います。

○政府参考人(岩成博夫君) お答えいたします。
本法案における従業員を使用というところでありますけれども、組織としての実態があるかどうかを判断する基準となるものでありまして、短時間、短期間のような一時的な雇用を除き、フリーランスである受注事業者が従業員を雇用している場合を意味するということになります。そのため、従業員を雇用することなく他のフリーランスに業務を再委託するフリーランスにつきましては、従業員を使用しているとは言えないと。使用しておらず、業務の受託という面では特定受託事業者に該当し得るということになります。
他方、派遣社員を受け入れているフリーランスにつきましては、その派遣社員を雇用してはいないものの、労働者派遣契約に基づいてその派遣社員に対して指揮命令を行い、自己のために労働に従事させることができる立場にあるということになります。こうした労働者派遣の性質と組織対個人の間の交渉力との格差に着目する本法案の趣旨等考慮して、ある程度の一定期間にわたって継続して派遣社員を受け入れているフリーランスについては従業員を使用するものというふうに整理して、特定受託事業者には該当しないものとすることを想定しております。

なお、本法案でありますけれども、個人で業務委託を受けるフリーランスと組織として事業を行う発注事業者との間において交渉力等に格差が生じることを踏まえて取引の適正化等を図るものであります。このため、本法案は、特定受託事業者に該当するか否かを従業員の有無という客観的な基準をもって判断することとしているところでございます。
萎縮効果の懸念についても御指摘ありましたけれども、まずは本法案をしっかりと運用するとともに、本法案附則の検討規定に基づく検討に際しては、組織化を目指すフリーランスに萎縮効果が生じていないかという点も含めて、法施行後のフリーランスに関する取引状況の分析等を行ってまいりたいというふうに考えております。

○塩田博昭君 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、ちょっと一問飛ばさせていただいて、問い八の方に移らせていただきたいと思います。
フリーランスをめぐるトラブルへの相談窓口として令和二年十一月に開設されたフリーランス・トラブル一一〇番には、これまで累計で一万件以上の相談が寄せられて、最近でも月に五百件以上の相談が寄せられていると。これだけの数を、令和四年度からは弁護士二名体制で対応されていると伺っておりますけれども、これまでどのように対応できているのか。十分な体制と言えるのか。そして、本法律案の第二十一条により国が講じる、特定受託事業者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置とありますけれども、必要な体制と必要な措置とは具体的にどのようなものが想定されるのか。
本法案の制定を機にフリーランスからの相談が増加することも予想されるわけですから、フリーランス・トラブル一一〇番の体制充実強化も含めて、具体的な方向性について、政府参考人にお伺いいたします。

○政府参考人(宮本悦子君) お答え申し上げます。
フリーランス・トラブル一一〇番は、フリーランスの方が発注者等との取引上のトラブルについてワンストップで相談できる窓口であり、弁護士が取り得る対応等のアドバイスをしたり、フリーランス、発注事業者間に入って歩み寄りを促す和解あっせんを実施するなどにより、丁寧に対応してまいりました。令和四年度の実績では、電話、メール等での相談対応が六千八百八十四件、和解あっせん対応が百八十二件となってございます。
令和五年度予算におきましては、相談件数の増加を踏まえまして、相談対応弁護士の増員、また弁護士の事務サポートを行う事務職員の増員等、相談体制の拡充を図ってございます。

本法案第二十一条におきましては、国は、特定受託事業者の取引適正化や就業環境整備に資するよう、相談対応等の必要な体制の整備等の措置を講ずることとされております。具体的には、法施行後の相談件数の増加に対応できますようフリーランス一一〇番、失礼しました、フリーランス・トラブル一一〇番に関しまして法施行に向けた相談体制の整備を図りますとともに、違反行為を受けましたフリーランスが行政機関の対応を希望する場合には、フリーランス・トラブル一一〇番での相談から公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省の窓口への申告に円滑につなげられるような体制整備を行うことに加えまして、公正取引委員会、中小企業庁及び厚生労働省において今後必要な人員及び体制の確保を行うといったことを想定してございます。