公明党 参議院議員/全国比例区 塩田ひろあき

活動報告

能登半島地震からの早期復旧、公費解体の迅速化など/国交委

2024年03月19日

3月19日、国土交通委員会で大臣所信に対する質疑に立ちました。
元旦に発生した能登半島地震の対策を中心に、公費解体の迅速化、液状化への支援、避難所のトイレ環境改善、漁港や港湾施設の復旧、仮設住宅など「住まいの確保」──など、いずれも被災現場で伺った声を基に政府の見解をただしました。

<質問と答弁>

○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
今日は、元旦に発生をいたしました能登半島地震の対策を中心に質問をさせていただきたいと、このように思います。
ともかく現場に一月の六日に入りまして、発災五日後でしたけれども、奥能登に行くには通常二時間程度で行けるところが、五時間半、六時間と掛かる中で現地に行きまして、その中で、もう今、毎週のように現地に入らさせていただいております。そうしますと、現場からは、我々が様々お聞きしているような制度ありますけれども、制度ではどうしてもかなわないような話、いっぱいお聞きいたします。そういう中で、できるだけ寄り添った対策ということを前に進めていかなければならないというふうに痛感をしておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
それでは、具体的に質問をさせていただきますけれども、奥能登に入って実感するのはやはり、もう二か月半が過ぎているわけでございますけれども、いまだに住家の解体がやはり遅々として進んでいないんですね。壊滅的な被害を受けた珠洲市とか輪島市、もちろんそれ以外にもありますけれども、被災地では、一刻も早い復旧復興に向けてまずは迅速な解体、撤去をどうしても早くしてほしいと、こういう声がほうはいとして沸き起こっているわけでございますが、まずこれが進まなければ再建にならない、こういうことがあるわけです。現地に大きな重機が入ってどんどん解体、撤去が進んでいるという姿が幾ら行っても見えないんですね。そういう中で、やはり、一体そこに何が課題になっているんだろうかと、こう思うわけです。
そこで、今後、公費解体を迅速かつ円滑に実施していくために、やはり国交省としても建設業団体とかの連携確保ということが必要だろうと、このように思っております。そういうことについて国交省としてどのように取り組まれるのか、国交副大臣にまずお聞きしたいと思います。

○副大臣(堂故茂君) お答えします。
被災した住民の皆様が一日も早く住宅を再建し、日常生活を取り戻すためには、様々な手続も必要でありますが、被災した家屋の迅速な解体、撤去がまず必要であり、被災地の復旧復興の大前提というべき重要課題であると認識しております。
このため、解体工事を担う解体業者を適切かつ十分に確保できるよう、石川県内の解体業者に御対応をいただくことに加え、近県である福井、富山、新潟の各県の業者の協力も得て、解体、撤去の体制を構築してまいりたいと考えております。
また、解体業者の確保状況を注視し、なお不足が見られる場合には、関係業界団体を通じて、より広域から解体業者の応援を求めるなど、必要な対応を機動的に講じてまいります。
以上です。

○塩田博昭君 ありがとうございます。是非、広域的な部分も含めて解体業者に広く入っていただきたいと、このように願っております。
そして、やはり現場では、それぞれの被災者が自らの知り合いとかまた関係の業者にお願いをして、依頼をして解体を進める場合があるんですね。そうした場合にも、一定のルールの下で公費解体と同じように進められるようにしてもらいたいんですね。そうしなければ、もう一月一日のままの姿がそのまま今も残っているところが随所にあるわけでございますので、是非こうした取組についても前に進めていただきたいと思いますが、政府の見解をお伺いしたいと思います。

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。
公費による解体につきましては、災害等廃棄物処理事業費補助金により、市町村が行う公費による解体への財政支援を行っているところでございます。被災者が自ら解体事業者に依頼し解体を行う場合、いわゆる自費償還につきましても、一定の要件を満たせば全額公費による解体の対象となります。具体的には、例えば、被災者と解体事業者との間における解体、撤去の契約額等の適正性を市町村が確認した上で、被災者が支払った額を市町村が償還することとなります。
こうした制度を解説した公費解体・撤去マニュアルを策定し、自治体に提供しているところでございまして、引き続き、環境省職員の被災市町村への派遣等により制度内容の周知や技術的助言を行うなど、被災自治体に寄り添って支援を行ってまいりたいと考えてございます。

○塩田博昭君 今、そういう対応もできると、こういうことでございますけれども、現場にはなかなか周知がされていないんですね。是非、そういうものについても現場の皆さんがよく理解をしていただいて、対応できるところについては前に進めていく、そういうことも必要だろうと思っていますので、どうかよろしくお願いいたします。
そして、私が見てきた石川県や富山県内についてもそうなんですが、やはり大規模な倒壊と、一方で、大きな液状化現象がやはり起こっているんですね。それも、かつて経験したことがないような大きな液状化でございます。そして、現地に入りますと、生活道路のアスファルトが波を打っていたり、住家との間に大きな段差が生まれていたりということで、かなり激しい被害が出ています。
例えば、私が見てきた石川県の羽咋市とか内灘町とか、また富山県の方では堂故副大臣の地元の氷見市とか高岡市、また射水市などでも同じように液状化の現象を見させていただいてまいりました。奥能登で激しい壊れ方をしている一方で、液状化による被害もやはり深刻なものがあるなというふうに痛感をしております。
例えば、石川県の内灘町に行ったときに、液状化が激しい地域では、やはり今言いましたように、道路が波を打って片方に押し寄せられていたり、車が土砂に埋まったり、被害の爪痕が今も残ったままで復旧は思うように進んでいないと、こういう現状を見て取れます。
また、富山県の例えば高岡市の吉久地区に行ったときですけれども、液状化現象によって、道路と住家との段差が、最大で六十センチから七十センチという非常に大きな段差が生まれているんですね。その段差によって、今までは平らであったところに大きな段差がありますから、当然、車が出せなかったり、住家の傾きが起こったり、上下水道が損傷すると、こういうようなことが起こっているわけでございます。
ところが、住家は半壊以上になっていないという事例がそういうところにも実は起こっていて、十分な支援が得られないと。このように、例えばこの高岡の吉久に行ったときにも、時間が余りなかったんですけれども、もう自治会長が皆さんを呼ばれて、ともかく話を聞いてほしいんだということで多くの人が集まってきて、自分たちの窮状を訴えておられました。やっぱり、こうした液状化に対して国の具体的な支援策ってどうしても必要だと、このように思っています。現場の実情に合わせて新たな対策がやはり必要なんだろうと、このように思いますし、一刻も早く住民に方向性を示していただきたいと思うんですね。
国交省として、被災者が安心して住み続けられるよう、液状化対策を進めていただきたい。そのことについて、まず国交副大臣の決意を伺うとともに、あわせて、熊本地震において、国の財源によって県につくった復興基金、これを活用して様々な対策が講じられましたので、この復興基金の創設をやはり急いでもらいたい。半年ぐらい掛かるとかというんじゃなくて、やっぱり急いでもらいたいと思っているんですね。これについて、是非総務省に見解を伺いたいと思います。
済みません、両方よろしくお願いいたします。

○副大臣(堂故茂君) 塩田委員御報告のとおり、令和六年能登半島地震により、石川県を始め、新潟県、富山県、福井県と広い範囲で液状化による甚大な宅地被害が発生しています。
こうした被害を受けた地域については、三月一日に閣議決定された令和五年度予備費を活用し、被害状況調査を行うとともに、特に著しい液状化被害が集中した地域については効率的な工法や再発防止に向けた対策などを検討してまいります。
また、被害を受けた地域について、二月十六日の復旧・復興支援本部における総理の指示を受けまして、エリア一体的に対策を講ずる支援措置の強化について検討を進めているところであります。
こうした取組を着実に進め、被災した方々が安心して住み続けられるよう、関係機関とも連携しながら、地方公共団体が実施する液状化対策への支援にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
以上です。

○政府参考人(中井幹晴君) 復興基金についてお答えいたします。
復興基金に対する財政措置については、これまで、極めて大きな災害が発生し、復興に相当の期間を要すると見込まれ、毎年度の措置では対応が難しい場合の例外的な措置として実施していると承知しております。
復興基金は、個別の国庫補助を補い、国の制度の隙間の事業について対応するものであるため、まずは各省庁の支援策がスピード感を持って実施されることが重要であると認識しており、その実施状況等を踏まえ、復興基金の必要性について適切に判断してまいります。
いずれにいたしましても、被災自治体の財政運営については、全体として支障が生じないよう、引き続き丁寧に実情を把握し、地方交付税や地方債による地方財政措置をしっかりと講じてまいります。

○塩田博昭君 ありがとうございます。
今、副大臣からもお話があったように、液状化対策についてはやはり新たな対策をしっかり進めていただきたいと思いますので、この問題についてはまた改めて質問を重ねていきたいと、このように思っておりますし、復興基金についてもできる限り、もう既に例外の状況が起こっていますので、早く取組を進めていただきたいと思っております。どうかよろしくお願いいたします。
次に、避難所のトイレ問題についてお伺いをしておきたいと思います。
やはり避難所のトイレ環境の改善というのは、災害関連死を防ぐためにはとても大事なことだったんですね。私は、命を守るという取組の一つとして、トイレ環境の改善というのは大事だということで一貫して訴えてまいりました。
発災当初は仮設トイレがすぐに用意をされましたけれども、もうほとんど、被災者の皆さんから、もう臭い汚い暗いんだということで、夜も電気がついておりませんので入るのも怖くて入れないと。このような中で、かなり環境的にも悪くなっておりまして、そのことによってトイレを我慢したり、飲み水を取らない、食事を控える、こういうことが起こって、脱水症を起こしたりエコノミークラス症候群を引き起こすということが、やはり健康リスクが高まる危険性が非常にあったんですね。
そういう中で、石川県内には全国の、こういうトイレ環境を改善しようということで、自治体が持っているトイレトレーラーが駆け付けまして、二十台ほど最終的に入りまして、珠洲や輪島市などで稼働して大変喜ばれているんですね。今も稼働中でございますけれども、このトイレトレーラーは、水洗トイレの個室が四部屋設置ができて、一回給水しますと千二百五十回使えます。このために、快適に、ある程度の長い期間使える、こういうことがあります。そして、この給水についても国交省の北陸地方整備局が給水を行っていただいておりますので、そういう意味では、しっかり行政側もこの応援をしていただいているわけでございます。
また、トイレカーという、小型のトイレカーをNEXCOの中日本とか東日本、西日本が志賀町や輪島、珠洲などに派遣をしていただいておりまして、これも大変喜ばれているんですね。被災者の多くの方から、今まで仮設トイレの本当に劣悪な環境の中からもう夢のようだといって、大変水洗トイレで使えるということで喜んでおります。今回の能登地震を契機に、私も様々なところでこのお話をしておりますので、都内の自治体でも新たにトイレトレーラーを導入したいと、市長さんもこういう動きも出ています。
そういう中で、トイレ環境の整備というのはやはり命を守る取組に通じるので、やはり政府として積極的に自治体のトイレカーを整備すると、こういうことについて後押しをしてもらいたいんだと、このように思っています。政府の見解をお伺いいたします。

○政府参考人(田辺康彦君) 委員御指摘のとおり、災害発生時、トイレが不衛生であるために排せつを我慢することが水分や食品摂取を控えることにつながり、エコノミークラス症候群等の健康被害を引き起こす場合があることから、避難所において安心して利用できるトイレを確保し、衛生的に管理することは極めて重要と考えております。
このため、発災直後から携帯トイレや仮設トイレを被災地に届けてきたところであり、委員御指摘のトイレカーについても、保有している自治体や高速道路会社から避難所等に派遣していただいているものと承知しております。
これらのトイレカーの導入は平時から進めることが重要であり、内閣府が作成した取組事例集で導入の好事例の周知を行うとともに、自治体が行う指定避難所の生活環境改善のためのトイレカーの整備について緊急防災・減災事業債の対象とするなど、導入を促進してきたところでございます。
内閣府といたしましては、能登半島地震におけるトイレカーの活用事例等を踏まえ、今後の災害に備えて平時から導入が進められるよう、そのメリット等について横展開を図るなど、自治体における取組をしっかり進めてまいります。

○塩田博昭君 ありがとうございます。
このトイレトレーラーは、一台設置するのに二千六百万円程度、政府が三分の二補助していただいておりますので、それぞれの自治体は八百万円程度用意できればやれるわけですから。で、今回、二十台しか能登に入っていないんですね。だけど、各自治体はもっとないのかという強い要請が起こっていましたし、四月に学校が新たに開校、再開するところについては、子供たちが入れるトイレがやっぱり欲しいんだということで、強い要望がやっぱり重ねてあるんですね。そういうことを考えれば、全国から二十台しか入らないということ自体がやっぱり大きな問題だろうというふうに思っています。
是非、ですから、各自治体が持てるような対応を進めてほしい、これが今の質問でございまして、是非よろしくお願いしたいと思います。
そして、関連をいたしまして、このトイレについては、断水が続いた一次避難所においてはラップ式トイレってとても有効だったんですね。仮設トイレやトイレカーはどうしても屋外に設置をしなければなりませんので、高齢の方とか障害のある方がやはり屋外まで行くことが大変であるということで、屋内に設置をするトイレ、これ大変やっぱり有効だったんですね。輪島市などでも、避難所の体育館の中に、トイレは断水して使えませんけれども、そこに例えばこのラップ式トイレを設置したり、体育館の中の更衣室の中に設置をしたりということで、ラップ式トイレを設置して大変やっぱり好評だったんですね。
今回のことを契機にして、全国の自治体においても備蓄をやはり強化しておくべきだと思います、そんなに高価なものでありませんのでね。是非、内閣府防災から改めて、このトイレトレーラーとかラップ式トイレも含めて、トイレに関する備蓄強化について改めて全国に通達を出してもらいたいと、このように思いますけれども、いかがでしょうか。お伺いしたいと思います。

○政府参考人(田辺康彦君) 委員御指摘のラップ式トイレは、どこでもトイレができること、水を使用しないこと、発災直後から使用できること、防臭効果や細菌の繁殖の心配が少ないことなど、災害時におけるトイレ環境の確保に有効な手段と考えており、内閣府が作成するトイレガイドラインでも紹介しているところでございます。
また、自治体が行う指定避難所の資機材整備のためのラップ式トイレの整備に要する経費について、特別交付税を講じているところです。
内閣府としては、今回の災害について、今後、その対応を振り返りながら、トイレカーやラップ式トイレを含めたトイレ確保の優良事例の把握やその横展開に努めるとともに、財政支援策についても自治体に対して改めて周知するなど、避難所における良好なトイレ環境が確保できるよう万全を期してまいります。

○塩田博昭君 是非よろしくお願いいたします。
災害は、いつ日本のどこで起こるか分からないわけですけれども、水とか食料というのは二時間、三時間我慢ができる場合がありますけれども、なかなかトイレだけは、もう二時間、三時間ってそう我慢ができないんですね。そういう部分についてやっぱりしっかり備蓄をしておく、これどうしても必要だと思っていますので、よろしくお願いいたします。
次に、石川県や富山県の漁港、港湾施設の復旧についてお伺いしたいと思います。
石川県内にある六十九の漁港のうち六十漁港の港湾が、地盤の隆起や防波堤、岸壁、臨港道路の損傷などの被害を受けているんですね。イカ釣り漁船の拠点となっている輪島市門前町の鹿磯漁港では、隆起が最大三・六メートルに及んで海底の一部がむき出しになるなど、甚大な被害に見舞われております。
私が二次避難所である加賀市内のホテルに伺ったときに、そこで輪島市の漁師さん、また海女さんが多く避難をされておりました。その方たちから私たちが言われたのは、自分たちの漁場が今もうどうなっているのか全く情報がないと、どのような自分たちに対する支援があるんだろうかということで、二次避難されている方にとっては全く情報が届かないと言って、多くの不安の声が寄せられました。
また、富山県に行ったときにも、複数の漁港で被害が出ていますけれども、例えば私が訪れた射水市の新湊漁港でも、液状化によって段差や亀裂が発生して、漁港などの施設の速やかな復旧がこれはもう明らかに必要だと見た瞬間に分かるわけですね。
石川県の輪島市の輪島港や能登町の小木港、また七尾市の和倉港の護岸などで国が自治体に代わって応急復旧工事を実施していますけれども、富山県を含めて、今後の復旧方針について教えていただきたいと思います。

○政府参考人(稲田雅裕君) 港湾の復旧方針についてお答え申し上げます。
現在、管理の一部を代行している輪島港や小木港などの石川県内の六港において順次応急復旧を進めておりますが、これらに和倉港、伏木富山港などを加えた十港におきまして国交省が本格的な復旧工事を実施するということにしてございます。
災害復旧を進めるに当たりましては、被災した方々が希望する地域全体としての復旧復興の在り方と足並みをそろえていくことが重要だと考えております。特に、被災地域は漁業が盛んなところが多いことから、なりわいの再生に貢献するという視点も重要だと思っております。
現在、輪島港あるいは飯田港で、漁船が多く利用している船だまりの啓開作業を進めているところであります。しかしながら、地盤の隆起の影響を受けている輪島港は技術的な難易度が高いことから、学識経験者や地域の関係者などの知見を踏まえながら本格的な復旧工事を進めていく必要がございます。
今後、復旧時期の見通しを適切なタイミングで示すなど、進捗状況が見えるように配慮をしながら、迅速な災害復旧に全力で取り組んでまいります。

○塩田博昭君 是非よろしくお願いしたいと思います。
私もなるべく現場に行って、様々な被災者から直接声を聞くように努力をしておりますけれども、行くところ行くところ、皆さんが口にされるのは、どうなるのか全く分からないんだと、状況が、教えてほしい、市に聞いても分からない、こういう話ばかりなんですね。ですから、できるだけ早く方向性を示してあげることが大事だと、このように思っていますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
そして、港湾の復旧に関連して、海岸線の隆起について伺いたいと思います。
能登半島地震によって、半島北部沿岸の北東から南西方向に延びる約百五十キロの逆断層がずれまして、志賀町から珠洲市にかけて北側海域の地盤が大きく隆起したんですね。国土地理院の解析によりますと、輪島市西部では変動高さが最大約四メートル、珠洲市北部では最大約二メートルと。能登半島は隆起を繰り返して形成されておりますけれども、今回の隆起というのは数千年に一度の規模なんだと、こういうことでございます。
二〇一一年の東日本大震災では、岩手、宮城、福島の三県で二百六十の漁港が被害を受けましたけれども、津波による港湾施設の破壊とか地殻変動による地盤沈下が原因だったんですね。今回の能登半島の海岸線の復旧では隆起という新たな問題に対処しなければならず、これまでの震災と状況が全く異なるんではないかというふうに思っています。
漁港や港湾のみならず、奥能登の風光明媚な海岸線の景観を活用した観光地であるとか宿泊施設の復興などについても、数千年に一度の隆起に見舞われたわけですから、国において新たに視点を持って復旧と本格復興の糸口を探る検討をするべきではないかと、このように思います。国交省の見解をお伺いいたします。

○政府参考人(長橋和久君) ただいま委員御指摘のとおり、今回の能登半島地震におきましては、最大で約四メートルという、明治以降の主な地震と比べても非常に大きな隆起が国土地理院によって観測されております。これにより、沿岸部において、水産業や観光業を営む方々を始めとして非常に大きな打撃を受けております。
被災された方々の生活となりわいを再建するためには、できるだけ早く地域の将来の姿を示すことが重要だと考えております。このため、国土交通省としては、住民に最も身近で地域を理解している市町村が復興の将来像を描くに当たり、その実現を後押しするために必要な制度や技術的あるいは人的な支援を行うこととしておりますが、その中で、委員御指摘のとおり、これまでに例がないような隆起被害という現状を踏まえましてどういった支援を行っていくことができるか、これ関係省庁とも連携しながらしっかりと検討してまいりたいと考えております。

○塩田博昭君 ありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。これは難しい問題ですけれども、是非お願いしたいと思います。
そして、仮設住宅などの住まいの確保についてお伺いをしたいと思います。
各地の避難所を訪れるたびに、仮設住宅の入居に関する強い要望をお伺いするんですね。いつ、どこの、どのような仮設に入れるんでしょうかと、切実な思いで皆さんおっしゃられるんですね。
石川県は、この三月末までに、当初の計画三千戸を前倒しをいたしまして、約四千六百戸を着工するということでありますけれども、この仮設住宅は従来型のプレハブ構造がやはり中心になっているのかということなんですけれども、完成時期や入居の申込時期、そしていつ頃全ての希望者が入居できるんだろうかということに対してやはり明確に示してほしいんだと、こういう声が多く聞かれます。
また、仮設住宅は、従来のこのプレハブ型や長屋タイプ、町づくり型ということで、熊本モデルでありますけれども、また、戸建て風のふるさと回帰型、これは石川モデルと言っているわけですが、この建設が提案をされておりますけれども、この三つを単純に写真なんかで見ますと、やはり戸建て風で、ちゃんと一軒家のように建っている石川モデルに人気がやっぱり集中をしているように思うんですね。
仮設住宅入居を希望する被災者の方々に対して、やはり、不公平感であるとか、決してミスリードを誘発しないように配慮をしながら、募集段階からこのメリットであるとかデメリットの説明を丁寧にする必要があるんだというふうに思っています。特に、戸建て風の石川モデルについては、敷地の広い家がやはり能登の方には多いんですね。そこで、自宅を解体、撤去していただいて、そこに建ててほしいんだと、こういう声を多く聞きます。
もし、それもできるということでありますけれども、その場合、無償期間から有償貸与になるタイミングであるとか、その後の有償譲渡に至ることなど、設置までに掛かる期間も含めて分かりやすい説明が重要だと、このように思っていますが、政府の見解をお伺いいたします。

○政府参考人(田辺康彦君) 石川県では、三月十二日時点で四千三百四十五戸の仮設住宅の建設に着手しており、そのうち約八二%に当たる三千五百六十八戸がプレハブ型、約一三%に当たる五百五十三戸が木造、町づくり型、約五%に当たる二百二十四戸がムービングハウスやトレーラーハウスと承知しております。
木造仮設については、自力再建等が困難な被災者向けに仮設住宅としての供与期間が終了した後、一定の改修工事を経た上で、市、町の所有住宅として被災者に対し有償で貸与される予定であると承知しております。さらに、一定期間入居後、希望があれば適正な対価で被災者に譲渡し、恒久的な住まいとしていただくことも検討されているものと承知しております。
引き続き、被災自治体において、生活再建に向けた情報を、委員御指摘のとおり、ミスリードされることのないよう丁寧に提供するとともに、被災者の意向にできる限り寄り添った形で柔軟に住まいを提供していただけるよう、内閣府といたしましても適切に対応してまいります。

○塩田博昭君 是非、これは、住民、被災者に分かりやすく説明する必要があると思っていまして、避難所に行って、おじいちゃん、おばあちゃんにお声を聞いて、そうしますと、おばあちゃんは、私の家を壊してもらってすぐに建ててもらいたいんだ、おじいちゃんもそう言います、おばあちゃんもそう言うんですね。ここに大きな希望を持っています。ですから、やはり、どういう場合にできて、どういう場合にできないのかも含めてきちっと説明してあげないと、やはり、そういうところに対してミスリードにならないようにということが大事だと思っていますので、どうかよろしくお願いをいたします。
そして、住宅に関連して、災害救助法に基づく住宅の応急修理制度について確認したいと思うんですね。
この制度は、住宅が準半壊以上の被害を受けて、自ら修理する資力のない世帯を対象に、被災をした住宅の居室、台所、トイレ、風呂などの日常生活に必要不可欠な最小限度の部分に対して自治体が修理業者にお金を支払っていただく、こういう制度なんですけれども、半壊以上の場合は一世帯当たり七十万六千円以内、準半壊の場合は一世帯当たり三十四万三千円以内と、このようになっているんですね。
そういう中で、一部の報道では、昨年の七月、例えば、秋田県で大雨被害がありましたけれども、浸水で使えなくなったキッチンを取り替えようとした世帯がこの制度を活用しようとしたら、取り付けた四十年前と同等の製品でないと取替えができないんだと言われた。また、お風呂も、浴槽だけ交換できたんだけれども、沸かす機能は修理できなかったという、こういう事例が紹介をされておりました。
本当にそのような運用がされている制度なのか、まず確認をしておきたいと思うんですね。そしてまた、この応急修理制度を使うと仮設住宅に入れないという、このような報道もあったんです。本当に入れないのか。さらに、災害発生日からの救助期間の延長についても説明をお願いしたいと思います。

○政府参考人(田辺康彦君) 応急修理制度について、まずグレードアップに係る取扱いに関する御質問かと思います。
応急修理する際にグレードアップすること自体は応急修理の対象からは除外しておりますが、グレードアップする分については自己負担でやっていただくということになります。例えば、トイレを応急修理するというときに、今までウォシュレットが付いていなかったトイレを応急修理する際に併せてウォシュレットを付けるような場合は、トイレそのものの修繕は応急修理の対象となりますが、ウォシュレットを新たに追加する分については自己負担になるという趣旨でございまして、被災自治体においてもそのように適切な運用がされているというふうに承知しております。
次に、いわゆる期間の問題でございますが、近年、工事業者の不足等により応急修理期間が長期化する傾向があることから、令和二年七月より、住宅に半壊以上の被害を受け、かつ修理期間が一か月を超えると見込める場合には、六か月を上限に、基本、賃貸型の仮設住宅への入居を可能としているところでございます。
また、応急修理制度の救助期間、これは原則として災害発生の日から三か月以内としているところでございますが、今般の能登半島地震では、その被害の甚大さに鑑み、被災各県からの協議を踏まえ、既に、令和六年十二月三十一日、一年間まで延長をしているところでございます。
引き続き、被災自治体とも連携し、住宅の応急修理が円滑に進められるよう適切に対応してまいります。

○塩田博昭君 では、最後に、避難所内における視覚障害者など要配慮者への対応についてお伺いしたいと思うんですね。
これは、避難所で目の不自由な被災者から伺った話なんですけれども、できるだけほかの方に迷惑を掛けないように頑張っていらっしゃる、気遣いをしながら避難生活を送っていらっしゃる方なんですけれども、だけれども、どこにどのような支援物資が置いてあるのか、どこが歩ける、通路なのかということが、やっぱり視覚障害ですので分からないわけですね。その都度一々誰かに声を掛けて聞かないと分からないと、こういう不安の声だったんです。
例えば、その方からもあったんですけれども、避難所の通路は荷物を片側に寄せるなど誰もが歩きやすい環境をつくってほしいとか、視覚障害者に限らず、高齢者であるとかほかに障害のある避難者の方もいらっしゃるわけですから、そういう方に配慮をした避難所における指針やガイドラインに是非そういう項目を加えてほしいと、このようなものでありました。
避難所に寄せられる生活再建に向けた様々な情報も書面で配布されますけれども、当然視覚障害者には伝わりませんので、音声の読み上げができる音声コードを付けたり、トイレまでの屋内用誘導マットの設置などの配慮も必要だと思っています。是非、前向きな見解をお伺いしたいと思います。

○政府参考人(田辺康彦君) 障害のある方を始め、誰一人取り残されない防災を実現していくことは大変重要です。
内閣府としては、避難所に関する取組指針において、障害者には情報が伝達されにくいことから、視覚障害者に対しては点字、音声等による伝達の方法を工夫すること、要配慮者が周囲の避難者に対して支援してほしいこと、知っておいてほしいことについて、カード等を活用することにより、要配慮者自ら自分の状態に関する情報を発信できるよう配慮することなどについて自治体に促しているところです。
委員御指摘の音声コードの活用や屋内用誘導マットの設置、避難所のレイアウトや運用上の工夫などについては、避難所における視覚障害者に対する配慮の取組として考えられることから、自治体における取組事例をお伺いしながら、ガイドラインへの反映等も含め、しっかり検討をしてまいります。
いずれにしましても、障害のある方を含め安心して避難生活を送ることができるよう、今回の災害を踏まえた教訓について振り返りを行いながら、必要な改善を図ってまいります。

○塩田博昭君 ありがとうございます。是非、ガイドライン等にも入れていただいて、方向を明確にしていただきたいと思います。
あと二問用意しておりましたが、時間の関係で次回に回したいと思います。
以上で終わります。ありがとうございました。